認知症って?
認知症とは、「記憶、判断、認知、言語、計画、人格など、様々な脳の機能が長期にわたって低下する状態」です。
認知症が進むと、物忘れや幻想、徘徊、幻覚、抑うつ、暴言や暴力、食行動の異常など、様々な症状が出てくるため、それまで当たり前に遅れた日常生活に支障をきたすようになります。
超高齢社会に向かい、年々急増しているのが認知症です。
60歳代くらいまでは、認知症の発症はまれですが、70歳代になると一気に増えて、8~15%が認知症を発症すると言われています。
80歳代では更に増え、15~50%に。そして、「超高齢者」と呼ばれる90歳代になると全体の60%以上、およそ3人に2人が認知症を発症します。
こうしたことからも、一般的に認知症は、年齢とともに進行する「脳の老化現象」だと理解されることが多いようです。
しかし、厳密にいうと認知症は「脳の老化」だけで起こっているのではありません。脳の老化に、アルツハイマー病や脳血管障害といった「脳の病気」が重なって起こるのです。
その結果、「記憶」や「判断」といった認知機能が年のせい以上に低下して正常な生活を送れなくなった状態、それが認知症です。
どうして認知症になるの?
認知症の原因には、病気やストレスなどさまざまな要素があります。
また、認知症にはいくつか種類があります。
脳梗塞などの、脳血管に障害がおこることで発症する「血管性認知症」や、脳にある物質が溜まり神経細胞が死滅することで発症する「レビー小体型認知症」、発症の原因が不明な「前頭側頭型認知症」などがあります。
しかし、最も患者数が多い認知症は「アルツハイマー病」です。日本では認知症の7割がアルツハイマー病だとされています。
認知症を予防するには?
認知症の7割近くを占めるアルツハイマー病の患者は、2014年現在の日本で推計300万人を超えているます。
ところが、アルツハイマー病の進行を止める薬はありません。
認知機能の低下を遅らせる薬はありますが、いまのところ、アルツハイマー病を治す薬はありません。
しかし、ここ数年で日々の生活習慣を改善する事で予防できることがわかってきました。
認知症予防と言っても特別に難しいことはありません。
一般的な生活習慣病対策です。出来そうなことから生活に取り入れることが大切です。
認知症を防ぐ食べ物
食べすぎや偏食は、活性酸素を増やし、脂肪細胞を蓄積させます。
活性酸素も、脂肪細胞の蓄積も、脳の神経細胞の減少を促進させて、認知症の発症に多大な影響を及ぼします。
物忘れが心配な年齢になったら、腹八分目くらいを心掛け、脂肪分が多くカロリーが高い食材を取りすぎないようにすることが大切です。
また、食事をよく噛んで食べると満腹感が得やすくなります。噛むことが脳の刺激にもなり、認知症の予防に役立ちます。
ご存知のように、活性酸素はガンをはじめとする病気の原因として知られています。この活性酸素を蓄積させるのが、乱れた食生活や運動不足です。
つまり、生活習慣病の予防と同じ取り組みで、アルツハイマー病が予防されれば、たとえ脳が老化しても、認知症には至らないというわけです。
魚料理 |
DHAとEPAが多く含まれる |
鶏胸肉 |
良質のタンパク源・カルノシンという成分が活性酸素を除去する |
ゴマ |
ビタミンE、トリプトファン(脳を活性化) |
アーモンド類 |
抗酸化物質 |
緑黄野菜 |
抗酸化物質が含まれる |
海藻 |
アルギン酸が血圧を下げる |